ここが『ソネット村』

父さんが消えた『血月』がある所……

「ピアザザ早くしてよ!」

「ア……アーシェが早すぎ」

ピアザはあたしの彼氏。というか、婚約者。本当はこんな危ない所に連れて来たくなかったんだけど

「アーシェ今、『連れて来たくなかった』って、思ったでしょ。」

「げっ、なんでわかったの!?」

そうなの。

昔からこういうのには、やけに鋭い……


「顔にそう書いてある」


「書いてないっ!」

「ぷっ……どうだか」


「うるさいわねっ。」

「照れてる照れてる。」


そして、そんなたわいもない話をしているうちに私達は湖にやってきた。