ライフ ライセンス

――頼りなさそうな若い男

四月の担任紹介でそう思った。

五月の家庭訪問以来、久々に会う。


「遠藤先生、お久し振りで御座います。何時も健人が大変お世話になって居ります。」

「お久し振りです。
どうぞ、こちらへお掛け下さい。段々涼しくなってきましたね。」


余りにも穏やか過ぎるその笑顔。

彼が別世界に住んで居るようにすら感じる。