「あの…先生の家を教えて下さい!」



私は真心さんに頭を下げた。



「いいよ」



そう言うと、真心さんはメモ用紙に住所と地図を書いてくれた。



「これでわかるかな?」



紙を差し出す。


私はメモ用紙を見た。


それを持って席を立った。



「あっ!それから…」



真心さんがカウンターの中にある冷蔵庫からケーキの箱を取り出して来た。



「これ…あいつと一緒に食べて」



と、ケーキの箱を渡してくれる。



「ありがとうございます…」


私は頭を深々と下げた後、真心さんのお店を後にした。