生ビールとウーロン茶が同時に運ばれて来る。
「春海の新しい恋に乾杯」
真心が笑いながら言う。
乾杯した後、俺はウーロン茶、真心は生ビールを一口飲んだ。
「春海、良かったな」
真心が俺の肩を軽く叩く。
「あぁ。ありがとな」
俺はそう言った後に"はぁ"と小さく溜め息ついた。
「どうしたんだよ?リサちゃんと両思いなんだろ?向こうもお前のこと好きなんだろ?彼女だって紹介してくれたじゃん。何で溜め息つくんだ?まさか…ホントは違うのか?」
「いや…彼女も俺のことが好きだって言ってくれたよ」
「じゃー良かったじゃん」
「うん…でもなぁ…」
「でも…何なんだよ?」
俺は、タバコを1本取り出して口に咥えた。



