「あのさぁ…リサちゃん…。君は、ダイヤモンドの原石だと思う…」
「ダイヤモンド?」
「うん。ダイヤモンドって元は何か知ってる?」
「…炭ですよね…」
「そう。原石である炭を磨いてダイヤモンドになるんだ。真っ黒い炭が、星のように輝くなんて信じられないよね」
先生は笑顔で話をする。
私は、ただ黙って先生の話を聞くだけ…。
「リサちゃんもダイヤモンドと同じなんだよ。努力すれば可愛くなれるよ。可愛くなれば自分にも自信が持てるようになるし、考え方だって変わる。でも…中身は変わったらダメだからね」
先生の手が伸びてきて、私の頭を優しく撫でる。
私が…ダイヤモンドの原石…。
努力して頑張れば可愛くなれるのかな。
こんな私でも可愛くなるかな…。



