「あっ…ゴメンね…」
私は俯いたまま首を左右に振った。
「俺さぁ…リサちゃんの気持ちが痛いほどわかるんだ…。だからついつい説教染みたこと言ってゴメンね…」
顔を上げて先生を見る。
痛いほどわかるって…どうして?
先生はこんなにカッコイイのに…。
私に同情してるの?
先生は財布から1枚の写真を取り出して、テーブルの上に置いた。
「これ誰だかわかる?」
「わからない…」
写真に写ってた男の子。
学ラン着て、ダサいメガネをかけてて…。
髪は七三分けで…学ラン着てないと学生とはわからないくらいの男の子。
「これ、16歳の時の俺」
「えぇ!」
私はビックリして声を上げて、写真と先生を交互に見た。
ホントに先生なの?
嘘でしょ…。
だって、180度…いや…月とスッポンくらい違うよ…。



