「こいつ、俺の高校の同級生で親友の…」
「速水真心(ハヤミ マコト)です。おしぼりどうぞ」
速水さんが笑顔で、おしぼりを手渡してくれた。
「ありがとうございます…」
「この子はリサちゃん」
先生が速水さんに、私を紹介してくれた。
「あっ…栗原…リサです…」
頭をペコッと下げる。
「宜しくね!リサちゃん」
速水さんが再び笑顔を見せてくれた。
「でも春海が女の子連れて来るなんて珍しいな。てか、初めてだよな?」
「あぁ」
「どこで知り合ったんだよ?まさか…教え子にもう手を出したとか?」
「俺、まだ高校教師じゃねぇし…。リサちゃんは家庭教師してる子なんだよ」
「教え子には変わりねぇだろ?」
「まぁそうだけどな」
先生と速水さんが笑い合う。
「何食べる?」
「てきとーに持って来て」
「はいはい。じゃ、ごゆっくり」
速水さんは私に微笑みかけると、個室から出て行った。



