姫と王子。


普通なら学校から歩いて
10分で家に着くのに
この日は30分掛けて
家に帰った。



「ただいま~」

リビングに居る
お母さんに
顔も見せずに
部屋に戻った。


ふと鏡を見ると
酷い顔だった。

化粧は崩れて
目は真っ赤で
ものすごく腫れている。



こんな顔
お母さんには
見せられない。




私は携帯を開ると
何故か指が勝手に
優の番号を押していた。


すごく寂しくて
優の声が聞きたかった。

優よりも恭二の声の方が
もっと聞きたい。


だけど今、恭二の声を聞いちゃ
いけないような気がした。



だから、あえて優。