姫と王子。


私はいつもより歩くペースを
遅くして
家に向かって歩いた。


ふと恭二の事を思いだし
携帯を開く。

着信:15件
メール:10件


―なんで電話出ないん?―

―何してんの?―

―もう寝たのか?―

こんな同じような文章のメールが
何件も来ていた。





そして最後に…………

―別れよう。―


と来ていた。


なんだかの理由で
恭二からの電話を受けられなかった
ときは
必ずいつも5分以内に
かけ直すようにしてる。
だから今日みたいに何10分も
かけ直さない事は
今日が初めてだった。

だから恭二はおかしいと
思ったのだろう。


メールを見た瞬間
一気に鳥肌が立って
ゆっくりと歩く足が止まる。
頭の中はパニック状態で
ものすごい罪悪感に
襲われた。



このメールで私はかなり
恭二に依存していた事に
気づいた。

別れたくない!!!
ってすごく思った。
涙が止まらない。

道にしゃがみ込み
声を押し殺して泣いた。



ある程度泣いたところで
泣いた事がばれないように
平然を装い恭二に
電話を掛けた。