「喜ぶよ!!それに俺にとって貴重…」




「え…」




意外な言葉にドキドキした…





――なんか井ノ上君……



いつもと違う……?








パイプ椅子から立ってチョコの入った袋ごと冷蔵庫に入れた井ノ上君…




そのまま、また私の隣に歩み寄った。





真剣な眼差し…





「貴重だよ。……山ピーの手作りなんて滅多にないだろうしな♪」





その一言に私は井ノ上君の腕をグーパンチ!




「……もう、やっぱり意地悪!!」






なんだ…やっぱりいつもの井ノ上君だ。





変に真剣な顔するから、らしくないんだよ~!





「山ピー先行ってるぜ!早く着替えてこいよ」




タイムカードを押して最後に鏡を見た後、井ノ上君はホールに入って行った。




「誰のせいで着替えられなかったと思ってるのよ~」




なんて私は全部井ノ上君のせいにして着替えに向かった。