10分後、井ノ上君の車が家まで着いた。
「ありがとう送ってくれて!」
「いいよ!んじゃ、またバイトで……あっ!」
ドアを閉めようとした時、井ノ上君が何かを言いかけた…。
「…もし山ピーがさ、俺の立場で好きな奴から同じ事言われたら…どうする?」
「………え…」
――先生に他に好きな人がいるかもしれない…
そんなことありえない…
もしそうなったら毎日が不安…悩み…恐怖の渦
私だったらどうする…?
何が出来る…?
「―――私だったら信じる…かな」
「信じる…?」
「うん…好きだから信じる。その人の事で悩んだりした時は信じる事にしてるんだ」
信じるなんて、言うのは簡単で綺麗言に聞こえるかもしれない。
でも信じなきゃいけないときに信じないで
ただ疑う恋愛じゃ何の愛も感じない。
先生から学んだこと。