「じゃ、ちょっと待っててね」
ドアの向こうから吉開さんが誰かにむかって話す声が聞こえた。
俺が教官室から出るとそこには吉開さんの姿は無く、一人の女の子が立っていた…。
――あれ?この子…
「お…久しぶり!」
「先生~♪覚えてる?私…山岡葵。ごめんね昼休み中に!」
「いや、いいけど…どうした?」
「ちょっとさ近く寄ったからついでに遊びに来たんだ♪で、先生いるかなって思って呼んでもらっちゃった(笑)」
彼女はついこの間まで俺が担当してた生徒だった。
「ねぇ先生、今日何の日か分かるよね?」
「ん?……バレンタインだろ?」
「うん♪だからね……、はいッ!!」
渡されたのはチョコ…。
だけどこれって――
「あ~悪いけど受け取れないよ~…」
ピンク色したハート型の箱。
俺はそれを貰えない…
「え…なんで…?」
俺は何と無く気付いてたから
彼女の好意に……。


