そう、俺は運がない。
小学校の遠足は雨だった記憶しかないし、中学の体育祭は練習で骨折って見学。
高校に入ってもなにかと嫌な役職にされるし最悪だ。
「西村クラス委員ー。」
「お前ほんとくじ運いいよなー。いろんな意味で。」
「うるせえ。」
HRが終わってクラスの友人が俺をからかいにきた。
背が高い池田と逆にちっこい小森。
こいつらは1年の時から一緒のクラスでよくつるむ。
「はあ。今日は占い5位だったのにな・・。」
「5位って微妙だろ。」
池田の言葉に口を尖らせる。
「前クラス委員やらされた時は最下位だった。体育祭準備委員の時は8位。」
「西占いチェックしてんのかよー。乙女だなー。」
「笑うな小森!俺には死活問題だ!」
大げさだと笑う2人。
このやろう・・・。
「あそうだ。西村も今日部活ない日だろ?小森とか何人かでカラオケいくけどお前も行くか?」
「行かない眠い寝る。」
「即答かよw西お前いつも授業中寝てんじゃんかよー。」
「爆睡できない眠りは寝たと言わない。」
「なんだそれ。」
「とりあえず今日はパス。」
「そっかーじゃあまた今度な。」
「おう。悪いな池田、小森。」
池田小森クラスのやつにさよならを言って教室を後にした。
