回りのお客さんから見た、私たちってどうなんだろう?



無言でカルボナーラを食べる五人。



誰か何か離して、この無言はきつい。



「父さん美園さんに会ってどう?付き合ってみる気になった?」



賢吾さんが答えるまえに、拓也と早瀬係長の声が重なった。



「「付き合う必要はない。」」



美咲さんが驚く。



「ところであんた誰?」



「俺は小川嫌美園の上司で彼氏。」



「か、彼氏?」



嫌、違いますから美咲さん。


「美園さんこんな若い彼氏がいたんだ。俺勝ち目ないじゃん。」



だから違いますって!



拓也がテーブルを叩いた。


「美園は誰とも付き合わないし、再婚もしない。」



「でもそれは拓也の考えで美園さんの本心ではないでしょ? 」



拓也の嫌そうな顔。



「美咲俺たちはもうとっくに終わってる関係だ。イチイチうるさいんだよ。これ以上俺たちに構うな!」




拓也が冷たい顔で美咲さんを睨んだ。