どうしょう早瀬係長の事、絶対拓也に叱られる。



昨日会ったばかりの男と体の関係を持ったなんて、恥ずかしくて絶対言えない。



車は静岡工場に向かっているわけで、多分拓也が待っている。



早瀬係長を紹介すべきか悩む。



このままの勢いだと彼は息子に何かを言いそうだ。



どうしよう。



この状況から逃げられないだろうか?



隣で運転する彼を見つめた。



「会社に息子が迎えに来てると思うんですよ。それでお願いがあるんですけど、昨日私たちにあった事を、息子に話さないでほしい。それと付き合う事も隠してほしい。」




でもこれって、私が早瀬係長と付き合うみたいになってるよね。



「何で隠すの?息子にはっきり話した方がいい。彼は俺と親子になる訳なんだし。」



何言ってるのよ、結婚するわけじゃないのに、4才違いの親子だなんてあり得ませんから。