私は拓也が気になり側に行こうとすると、



それを早瀬係長が止めた。


私の肩を掴んで行かせてくれない。



『美園行っては駄目だよ。

拓也が変わろうとしてるから、美園はここで我慢しなくちゃ。』



早瀬係長が私の手を握った。



大丈夫。きっと上手く行く。



私は二人を信じるしかなかった。



拓也が暫くしてから顔を上げた。



拓也は泣いていた。



体が震えている。



そんな拓也を正木が抱き締めた。



「拓也一杯泣け、泣いてみんな忘れろ。



俺が拓也の苦しみを奪いとってやるよ!」



拓也が声を上げて泣きだした。



回りのみんなは、拓也が酔って泣いてると思っている。



拓也苦しんでいるんだね。


母さん力になれなくて、ごめんね。



子供みたいに泣きじゃくる拓也。