「正木もういいよ、お互い幸せになろうね。」



私の肩を早瀬係長が抱き寄せた。



「美園の彼氏だよね? 」



「はい、早瀬拓海と言います。美園が好きです。美園を絶対幸せにしますから、正木さん安心して下さい。」



勝手に彼氏を名乗ってる早瀬係長。



まぁこの際良いか。



まだ、肝心な事を正木に話してない。



「正木に頼みたい事があって、今日来てもらったの。拓也の事たけど、私と正木が別れた日のことがトラウマになってる。拓也が私を母親としてでなく、一人の女として愛してると言うの。正木が私を愛していたと言う真実を、拓也に話してほしい。拓也を私から解放してあげたい。正木私の頼み聞いてくれる?」



正木が泣き続ける。



「美園俺が全て悪い。今さら遅いけど、俺に10年前の事償わせて。拓也に会って全てを話すよ。」




ありがとう正木。




正木に会えて本当に良かった。




拓也を必ずたち直らせてみせる。




早瀬係長がいてくれて、本当に良かったと思う。