「美園大丈夫だ。俺がおまえを守る。正木の奴、綺麗な美園見て驚くなよ。」



化粧が取れて顔がグシャグシャだ。



化粧直さないと不味い。



慌てトイレに行き化粧を直した。



「美園の泣き顔可愛かったのに、残念だな。」



私のほっぺを摘む早瀬係長。



何するの痛いよ!



「美園直也来たから、入ってもらうけどいいかな?」



どうぞと早瀬係長が返事をする。



襖が開き小都子が入って来た後ろに、正木らしい人がいた。



10年ぶりの再会。



私はすぐに彼を見る事は出来なかった。



「美園後はゆっくり話してね。」



小都子が出て行き、お膳を挟んで、私と早瀬係長の向かい側に正木が座った。



「美園?」



正木の声に顔を上げた。


正木が私の顔を見て驚いているのが、分かった。



正木直也は若い時かなりのイケメンでモテた。



どうして私と付き合ったのか不思議だった。




「美園、昔と変わらず綺麗なままだな。」




その言葉に驚き顔を上げた。