洗濯が終わり、門までの細い道を辿っていると、シスターが母親から赤ん坊を譲り受けている。 新しい『ここ』の子供。 母親はつぎはぎだらけの服を着て、頬がこけている。 通りかかると赤ん坊は私を見つめている。 嫌い。そんな純粋な目で見つめないで。 顔を背けると突然赤ん坊がぐずり出し、泣き出した。 子供には分かるのだ。人の本性が。そして私のも。 私だってこんなこと望んだつもりはない。 でも仕方ないのだ、人というのはこういうものなのだから。