500年の復讐



 紅い月が私の体を照らし出す。

 ふふ―――この時をどれほど待ち焦がれていたか――――。

 私は棺桶から抜け出す。

 体が軽いと思ったら透けていた。

 これでは身動きができない。

 『人形』が必要だな―――。

 霧で湿った草を踏みしめ孤児院へ向かった。


 神の力だなんて私に通用しない。