500年の復讐



「嘘だ!!私が判事に!?私に判事との関係などない!私は無実だ!!」
 私の声が虚しく裁判所に響く。朝から天気は悪く雨が降り、今にも雷が落ちてきそうだ。暗い部屋には私の正面に判事が堂々座っている。私の話など聞かない、などと顔に書いてある。判事の後ろには元老院の馬鹿な奴等が座っている。金と欲に浸った馬鹿な権力者達。
「しかしここに証拠があるのだ。正真正銘の」
 私の前に判事の僕のビードル・バンフォードが笑みを見せる。コイツは判事に金魚の糞のようについていく卑怯な男。私は憎しみを込めて睨みつける。
「――あぁ、怖い怖い」
 そう言うと私の前から離れた。
 私は無実だ。
 しかしこれでは私は太刀打ちできない。
「静粛に。ベンジャミン・バーカーの判決を言い下す」
 判事が口を開き、元老院の奴等が黙り込む。判事は私の顔を見つめると、
「神のご加護があらんことを」
 私を取り囲んでいた警察官達が私の両腕を捕まえ、退場しようとする。
「私は無実だ!!この裁判はおかしい!!」
 バンフォードは私を憎憎しげに見つめている。懸命に弁解するが警察に従うしかなかった。