涙を流す凜花が愛しい……

辛い思いをさせてしまった罪悪感が俺を襲う……



凜花に触れたくて、触れていいのは俺だけのはずなのに……


悔しくて…情けなくて…

「凜花…に触っていいのは俺だけだ」



首輪に顔を埋めるとビクッと震える凜花……



俺はハッとして離れた。


苦しかった…凜花にこんな思いをさせた自分が情けなくて……




涙を流して謝る凜花を、抱きしめてやるしか出来ないなんて……


凜花が悪い訳じゃないのに…何でだよ……




凜花の手を握ろうとして俺は固まった。




あの男達に押さえ付けられた時の……




凜花の手首に、赤く跡が浮き上がっていた。




全身に怒りと同じ苦しい気持ちが駆け巡る……



ベッドの横に膝を付き凜花の両手を額に当てた。




「ちっ…クショウ…」




正直な感情だった……



だけど、俺が苦しい顔をする度に、凜花が傷付いていた事に気付いてやれなかったんだ……




怒りと苦しさだけで、気持ちに余裕がなかった。




凜花はそんな俺を見て、苦しんで、悲しんで……
そして……深く傷付いてたのに………