「行ってきます」




腫らした目を上手く
メイクをして隠す事にした。





え……。


なんでいるの。


優介……



「千帆…っ」



愛しい人が私の名前を呼ぶ。


でもお別れしたんだから。

それに…
今更、優介と話す事なんてないんだよ?




私は無視をして歩いた。




「お…おぃ……っ」




だんだん早歩きになる私。


やめてよ、優介。


こんなんじゃお別れした意味がなくなっちゃうじゃん。




「あの女のところへ行けばいいじゃん…っ!!」




私は走り出した。


泣きそうだったから。


私、強くならなきゃなぁ。


こんなんじゃ、
いつまでたっても本当の恋できないよね。