「原因はそれだけど、俺は自分のせいであいつに寂しい思いさせたんだって解ってたから。だから責めたりしなかったし、許すつもりだった。」

「それじゃあなんで別れたの?」



「それがかえってあいつを苦しめた。『なんで浮気したのに怒んないの?』って言われて。説明したけど、『もう私の事なんか好きじゃないんじゃないか?』って。一度亀裂が入った関係を、元に戻すのは難しかったんだ。」


「そっか…だから別れたの?」


「ああ。でも、俺にそう決断させたのはあいつの浮気相手かも?」


マサ君は何かを思い出したのか、苦笑いを浮かべながら話してくれた。