「私は、生徒会の引き継ぎの時から」
「あたしもー。っていうか、ちぃが教えてくれたー」
「――それって顔合わせの時?」
「えぇ。
村上先生の授業受けてないからまともに話したことなんてなかったけど、一目見ただけで分かったわ」
「千紗ちゃんって洞察力が鋭いのね〜」
「それで、美羽子センセーはいつからお休み?」
「ふふっ……。
それがね?お休みじゃなくて、辞めるのよぉ」
27歳とは思えない愛らしい笑顔を向けて軽々しく言い放った言葉に、一瞬時間が止まったように四人の呼吸の音しか聞こえない。
『辞めるって学校をっ?!!』
どのくらい沈黙が続いたのかは分からないが、沈黙を破ったのは他でもない村上先生以外の私達。

