「皆して私で遊んでたの?」
「美羽子ちゃんが悪いのっ!遠回しに遠回しにってするから……
あたし達そんなに信用ないの?」
「そんなんじゃないのよ、ミドリちゃん」
「じゃあ、なんで?」
「生徒会の皆には、すごい信頼してるの……。 ……だから、ね?」
罰が悪そうな、悲しそうな雰囲気で一旦ドアに向かい、生徒会メンバーしかこれから話すことを聞いていないのを確かめた後、再び椅子に座りなおした。
「……最近、よく私のところに相談に来る女生徒がいるの。
その相談の内容……」
怒りと悲しみを一色に混ぜこんだ、そんな瞳で私たちを見つめゆっくりと口を開いた。
「――無理矢理身体の関係を…」
クッと自分の下唇を噛みしめ話すのをやめ腑甲斐なさからか、床を睨む。
無理矢理だなんて―――
同じ女として、その言葉は酷く恐ろしく許せないもの。
「美羽子センセー?
センセーはさ、その女の子だけじゃないって思ってるんでしょ。 だから、遠回しに不良撲滅運動とか銘打ってそういう辛い経験してる子を助けたい……、そうでしょ?」
「……そう、雄太郎くんの言う通りなの。 ………でもね?危険なの」
“危険”ねぇ……。だったら…、
「2つに別れて見回りすればいいんじゃない?」
「じゃあ……、あたしとヒロっち、ちぃとハヤシっち、でどう?」

