欠伸を噛み締めながら、保健室の柱時計に目を遣れば13時5分前。

「新歓のリハって何時からだったかしら?」

「13時だよ」

「もう始まるけど」

「「えっ?!!」」

 驚いて柱時計を見上げる雄太郎とタク。

 その姿が面白くて、ミドリと一緒にクスクス笑っていると、保健室のドアが開いた。

「あっ!いたっ」

 肩で息をするタツキは、ベッドに入る私を見て少し驚いている様子。

「千紗っさん!具合でも悪い?」

「少し立ちくらみが。でも、大したことないので、すぐ体育館に向かいますね」

「まだ休んでた方がいいんじゃないかな?」

「大丈夫です。ほら、13時になりましたよ」

 ゆっくりと、だいぶ楽になった体を動かしベッドから降りる。

 新歓のリハに生徒会長が行かなくちゃ話にならないじゃない?

「行きましょ?」

 急いで体育館に向かい、すぐリハを始める。

 リハは流すだけの簡単なもので、各部部長のみ出席し、順番の確認をして終了。

 その後、生徒会室に戻って明日の予定をざっくり伝えた。