「あ、それ聞いちゃう?」
「え、聞いたらダメ?」
「長谷川先生、めんどくさいんですよ」
は?全く意味が分からないんですけど。
俺、めんどくさいようなこと聞きましたっけ?
「掻い摘んだ説明くらいなら、雄太郎がやってくれるみたいですけど、どうしますか?」
「え?俺?俺より、ミドリちゃんでしょ」
「だって、ミドリ、寝てるもの」
え?寝てるって?えーっ?!
通りで会話に入ってこないと思ったら、千紗の隣で机に突っ伏して寝ているミドリさんの姿。
でも、数分前まで普通に起きてたよね?
「じゃあ、俺が説明してあげるけど。えーっと…この学校には数十種類の行事じあるわけ。……分かる?」
「……え、まぁ」
「でも、そんな数十種類の行事なんて、いくら私立でも予算的に1年間でできるわけないでしょ?」
「うん、そうだね」
「だから!その数十種類の行事の中から二つか三つにしぼるんだよ」
「…あぁ。それで、どの行事をやりたいか全校生徒にアンケートをとるんだ?」
あー、そういうことね。
でも、ずいぶんとめんどくさくない?

