誰ひとりにも気付かれずに、外に出ることができた。 イケるじゃない。 「さぁ、どうぞ中庭へ」 「……………」 「返事は?」 「……はい」 恨めしそうに私を見つめた後、諦めた様にふらふらと中庭へ向かった。 アライの集団は、よく中庭に出没するらしい。 そして、一番、何をしてもバレない場所。 ちょうど良い具合に職員室から離れていて、タバコを吸っても匂いが残りにくい。 中庭へ行く雄太郎の背中を見つめ、タクとミドリの所へ向かった。