――

「島木、秋山製菓に行ってくれない?」



「かしこまりました」



3人で車に乗り込み、運転手の島木にそう伝えた。



プルル…



沙羅の携帯が鳴った。



「もしもし」



『沙羅?』



創也だった。



「あ、創也…」



『日高くんに行ってもらったんだけど…』



日高を呼びだしたのは創也だろうか。



「うん。今、そっちに向かってる。里斗もね。今、会社?」



『そう。みんな心配してるよ、沙羅のこと』



「そっか…。じゃあ、あと5分くらいで着くから、待ってて。じゃあね」



沙羅は携帯を切った。