「秋ってさ、分かりやすいよね」

玲が授業中に秋にそう耳打ちした。

「え?そうかなあ・・・」

「そうだよ!!陸也のことダイスキ!って目、してるよ」

「は?!やめてよっ」

秋は必死に赤い顔を隠した。


ーそんな分かりやすいのかな?
 だったら、本人にも・・・・・そんなわけないか!


「夏休みがチャンスだよ!がんばって~★」

「チャンス・・・・ってどーいうこと?」

秋は驚愕する。

「夏祭りに誘うんだよ!部活、夏祭りの日、休みだったよ!」

玲は予定表を秋に見せる。

「・・・・・・誘うってそんな、付き合ってもないのに」

「まあそれはいいから!とにかく誘わなきゃ! 
 あいつモテるから先約入るよ?」

「で、でも・・・・・」


秋は机にのっかって遊んでいる
陸也の横顔をずっと眺めていた。