ドラム女の過去~不良のあいつ~



「何で・・・分かったの?」

秋は小声で問いかける。

「あ・・・・いやっ
 俺下駄箱いったときに
 なんか紙落ちてて・・・それに書いてあってさ」

「え・・・」

ーそれウチの靴箱にはいってた奴だよね・・・
 ウチ、落としてたんだ・・・

「靴残ってたのお前だけやったから、
 ちょっと心配して・・・」

「心配してくれたの?!」

「あっ当たり前やん!」

大声で言う陸也。

「ありがとう・・・・・」

秋は泣きそうになった。

「事情はよう知らんけど・・・・・大丈夫やったか?」

秋は無言で頷いた。

「・・・・我慢せんでいいから」

陸也は秋の頭を優しくポンッと2回叩いた。

その瞬間秋の目からは涙が流れ落ちた。