snow×white

あたしたちはなんだかんだと話しながら退屈なTV番組を2人で眺めた。

こんな瞬間ですらあたしは幸せだった。



「あ~あ!!」


突然の声に驚いて振り返る。


「ナニっ!?

どしたの!?」


「俺、Sの女には興味ないはずやってんけどなぁ…。」


ドキドキした。

このあとヤスはなんて言ってくれるんだろう…?


「『はずやってんけど』…なに?

ちゃんと最後まで言ってごらん?」


あたしは平静を装い、わざとSっ気たっぷりにニヤニヤと笑いながらヤスの頬をつついた。



「…これやからS女は。。。」


ヤスはちょっと苦笑いしたあと、あたしを抱きしめた。



ヤスの首筋からもれる酔わされるような甘い匂い。

あたしは衝動的に顔を押し当てた。


「セックスしよっか。」


ヤスの言葉が遠くで聞こえる。



あたしは黙って頷いた。