snow×white

ヤスと歩く道。

夢みたいだ。。。


あたしたちはタクシーを捕まえるため、とりあえず大きな通りに出ることにした。



「真白んちってどの辺なん?」


「T市だよ。3丁目。」


「マジで!?

俺2丁目やで?」


「ほんとに!?

なんかすごーい。」


「けっこうご近所さんやったんやなぁ。

もしかしたらどこかですれ違ったりしてたかもしれんな♪」



そうだね。

きっと知らないうちにもうどこかで出会ってたよね。


もっと早く気づきたかったな。




大きな通りに出ると


「ちょっとここで待っとって。」


ヤスはあたしを歩道の隅に立たせ、少し離れたところへタクシーを止めに行った。



1人ヤスを待つ間も、あたしの心はむしろ加速をつけて高ぶっていく。

居ても立っても居られない。

あたしはヤスの背中を遠くに見つめながら胸を押さえた。


「落ち着け、落ち着け…」

呪文のように唱えた。