『あたしのこと本当に好き?』

「うん、好きだ」

『じゃあ、待ってるからね』

「ん?」

『バイトして、会いに来るんでしょ?』

あぁ、今度は僕が笑いながら答えた。
美咲も、まだ、笑っていた。


「すぐに、会いに行くよ」


それまではこのもどかしい距離を、十分に感じておこうと思う。
キミへの気持ちを忘れそうになったときに、いつでも思い出せるように。

忘れることなんて、二度とないと思うけど。




fin