逃げなくちゃ、いけなかったの。 煌びやかな光に包まれた夜の街を、瞳に涙を浮かべ走っていた。 助けてくれる人を求め、ただひたすら走っていた。 『―――妃紗(キサ)っ!!』 どうして、 振り返ってしまったんだろう? わたしじゃなく、あの子を呼ぶ声に… 『俺のこと…憎んでいいよ?』 どうして、 見つけてくれたのが、あなただったんだろうね? わたしたち、 一緒にいてはいけないのに 愛し合ってはいけないのに… わかっていながら、溺れていくの…