「そういえばシールズ、今日は親父さんの命日だったんじゃねぇのか?」 「ん?…ああ、そうか。忘れていた。」 シールズは、額にかかった長めの前髪を細く長い指で掻き上げ端正な顔を顰めた。 「前騎士団長ランス殿が亡くなって一年…早いものだな。」 ブレイドも黒い地金に銀の縁取りの入った冑を磨きながら、過ぎた日を懐かしむように呟いた。