「あの街の住民も…よもや無事ではいまい。」

シールズはそう言うと、ギリリと唇を噛んだ。


(彼女たちもコイツらと同じように、黒焦げになっちまったって言うのかよ。クソッ…美人薄命か。やりきれねぇな…。)

俺は、足元に横たわる炭と化した獣の死骸に視線を落としブルリと身震いをした。


「一刻も早く、哀れな街人を葬ってやんなくちゃな…。」

「うむ…。」

シールズは俺の言葉に頷き面頬を引き下げると、馬の頭をダウンウッドの方角へ向け鞭を振るった。