翌日の未明過ぎ、俺達第二騎士団一行は魔都の東に広がる荒野バルハラントに到着した。


「これは…酷い。」

シールズが冑の面頬を持ち上げ、低く呻いた。
隕石の落下地点から、半径約20km程の地域は全くの焼け野原となっていた。


何処までも続く黒い荒野。

木々は皆爆風で外側に規則正しく将棋倒しとなり、かつて人が住んでいたであろう集落が存在した部分は、黒く焼け落ちた住居の柱やレンガの残骸が累々と続いていた。