「君…僕のグランマの上で何をしてるの?」 「何って…隠れているんだよ。僕、逃げてきたんだ。」 (逃げてきた?君も僕と同じって事かい?) ファレルは、赤髪の逃亡者を見上げ、クスリと笑った。 「ねぇ赤毛君、…僕もそっちに行ってもいい?」 「うん。」 ファレルがグランマの幹に足をかけ下枝に掴まり訊ねると、赤髪の少年は嬉しそうに微笑みコックリと頷いた。