「こんにちは!」 ファレルは息を弾ませながら、グランマにいつものように挨拶をした。 「こんにちは…。」 「えっ??」 頭上から誰かの声がした。 グランマが返事をするはずが無い。 もしかして、樹齢を重ねた樹木に宿るという古木の精霊だろうか? 彼はビクリと身体を強ばらせ恐る恐る樹上を覗き見た。 「こんにちは…。」 再び声がした。 グランマの太い枝の間から、ファレルと同じ年頃の赤い巻き毛の少年がヒョコリと顔を覗かせた。