「きれいね」 「すごいね」 「ちょっと、私たちみたいね」 「あぁ。そうだね」 颯太は間をおかずにうなずいて、私を見て私に笑った。 パパやママの話ではわからなかったこと、私の記憶に刻まれていないことも、今ここに在る。 水に降りる雪みたいに、とても静か。 私たちは同じものになっていく。 了