水上の音楽

「舞は白が良く似合っていた。ほかに白を着ている子はいなくて、こんな映画があったねと、そう言ったんだ。白なんて子供みたいだと彼女は言う。だけど、彼は彼は彼女に恋をしただろう? と、そう」


賑やかなパーティの喧騒が、とても近かった。グラスを合わせる音やおしゃべりや、ダンスのための音楽。

それから。


「そのうちにジェイの姿が階段の途中に見えて、僕はいつの間にあそこに行ったんだろうと考えた。少し酔っていたんだ。時間の感覚が薄いことにも気がついた。ほかにたくさん話したはずのことも覚えていない。だけど、その後のことは覚えているよ。たった今みたいだね」