裕司が
目の前から消えた

暗黒のトンネル

彼女は
気づく
裕司は自身の中に
存在していたのだ

赤ん坊のように
甘えていた裕司も
19歳で彼女から離れた

いつまでも
子どもじゃない

子離れできない
彼女のしあわせは
自身の中に棲む
裕司に依存することだった───。