空色ラブ

「沙依は彼氏いないの?」



茜の素朴な疑問が、胸を指す。



「いないよ。」



だって気持ち伝えてないし。



「そっか〜。好きな人は?」



ドキッ…



ここは素直になろう。
うん、そうしよう。



「いる…かな?」



黙り込む茜。



「赤石でしょ♪」



ガタッ…



ドンピシャのあまり、椅子を倒して立ち上がってしまった。



「やっぱり♪」



「何でそんな、わかんの〜?」



「いやいや沙依は、わかりやすすぎる。」



まじですか。



「噂で聞いたけど、赤石も沙依の事好きだとか…」



「な、な、な、ないっ」



わけわかんない返事してしまった。



でも、ないもんはないし。



「あるよ♪
だって、幼なじみでしょ?お互いよく知ってんだから、好きになっても有り得るよっ」



そりゃ、そうだけど。



あの、サッカー馬鹿の貴が…。



いやいやいや。落ち着け。沙依。



あたしは壊れたまま、放課後を迎えた。