意味はちゃんと分かった。だからちゃんと謝ったのに……


「それってどっちに対して?」


少し不機嫌そうな秀ちゃんの声が届いた。


「へ?」


『どっち』ってどっち?


「告白の返事ならいらないから」


告白……あっ、忘れてた!

思い出して慌てるわたしを、


「いつか俺を好きって言わせるから」


そう笑って秀ちゃんは抱きしめた。



―――わたしは秀ちゃんの腕に包まれながら、胸の高鳴りを感じていた……