しばらく逃げると、後ろから「ギャ~~」悲鳴が聞こえた。

「なんだ!?」 坂本が振りかえると、さっきまでいきり立っていた大仁田たちが、顔をはらして地面に倒れていた。

「ど~なってんだよこりゃ~」
坂本の目の前に、赤い髪のやつがぽつんと立っていた。

「まさか…こいつが!?あの…大仁田たちを!」

「もう、で~じょぶだ!こいつらは俺がやっつけた!」
その赤い髪のやつは、返り血をあびた顔で、坂本に喋りかけた。