イケメン大戦争

ジョセフは、一瞬で私の背後にまわり


私のことを羽交い絞めにした。


「それ以上、近付くなよ。こいつが死んだら元も子もないだろ?」



「ちょっ!


あんた私のこと守るとか言ってたくせに!?」


私のこと人質にする気かよ!


「まあまあ、これが二人とも助かる唯一の道だ。



お前だって自分の身、自分で守れてないだろ?」



こいつむちゃくちゃ言いやがる。




「無駄口はそこまでだ。


おとなしく女を渡せば


殺しはしない」


侵入者のリーダーは、銃口を突きつけながら


そう言った。



ジョセフは一瞬


執事兼ボディガードのクリスにアイコンタクトを送った。



私の背後でニヤリと笑いを浮かべていのが感触で伝わってくる。



あの悪魔的な笑いを。



「クラウディア社役員の、非常用装備を舐めるなよ」