声を発したのは、ジョセフのボディガードだった。



背が高く、驚くほど顔の小さなモデル体型。


黒いスーツが異様に似合っている。



声を出すまで、まったく気が付かなかったが、こちらも相当な美形だ。


ただ、ジョセフとはまるでタイプが違う。


表情は能面のような笑顔を崩さない。


だが、その奥に、氷のような冷たさを感じさせる……

研ぎ澄まされた日本刀のような男だった。