「あんたが亮太にフラれても、引きずらないでいられたのってハルが居たからだと思ってたょ。」




……………ああ、そうか。


ハルがいっぱい泣かせてくれたから、私吹っ切れたんだよね。

ハルが居なかったら私ずっと落ち込んでたよ。



「あんた自分で気付いてないかもしんないけど、いつもハルを目で追ってんだよね(笑)」



「え!?」


そうなの!?


顔が真っ赤になるのがわかった。


「ねぇ、本当に羽鳥さんに渡しちゃっていいの?」



佳菜子がけしかけるように笑った。